失業保険のもらい方〜受給手続きの流れ〜

今回は、「失業保険のもらい方〜受給手続きの流れ〜」について解説いたします。

この記事は6分で読めます。

会社を退職したけど、再就職先が決まっていない
失業保険のもらい方を知りたい

この記事では、失業保険の受給手続きの流れについて紹介いたします。

記事を読むメリット

失業保険の受給手続きの流れがわかる

結論、失業保険の受給手続きの流れは、以下の通りです。

失業保険の流れ

失業保険をもらうためには、ハローワークにて手続きをしなければなりません。
手続きの流れを把握して、受給手続きに備えましょう。

記事の内容

失業保険とは
失業保険のもらい方

このブログでは、雇用保険制度内の「失業等給付」のうち、「求職者給付」として一般被保険者が受け取る「基本手当」(いわゆる失業手当)のことを、一般的にイメージできるように「失業保険」と呼んでいます。

失業保険とは

失業保険とは、退職や失業にあたり、一定の条件を満たすことで手当をもらえる制度のことです。

正式には、「雇用保険」といいます。

私たちが一般的にイメージする「失業保険」は、雇用保険制度内の「失業等給付」のうち、「求職者給付」として一般被保険者が受け取る「基本手当」(いわゆる失業手当)のことを指しています。

雇用保険概要
出典:ハローワークインターネットサービス「雇用保険制度の概要」

名称がややこしいので、このブログでは一般的にイメージしやすい「失業保険」と呼んで話を進めいていきます。

この失業保険は、会社を退職、あるいは失業した方なら真っ先に思い浮かべる制度です。

「失業保険をもらって、再就職までのつなぎにしたい」

誰もがそう思いますよね。

しかし、この失業保険は退職(失業)した瞬間に自動的に給付されるものではありません。

ハローワークにて手続きをしないと受け取ることができないのです。

そこでまずは、失業保険を受け取るために必要な手続きと流れを見ていきましょう。

失業保険のもらい方

失業保険をもらうための手続きの流れは、以下の通りです。

失業保険の流れ

それぞれ、順番に内容を見ていきましょう。

離職(退職)

退職後、会社から離職票を受け取ります。

受け取り後、手続きに必要な書類を用意し、住まいを管轄するハローワークに行きましょう。

必要書類は、以下の通りです。

必要書類

離職票1,2
マイナンバーカード(持っていない場合は、個人番号確認書類と身元確認書類)
写真2枚(タテ3.0cm×ヨコ2.5cm )※マイナンバーカードの提示で省略可
本人名義の預金通帳かキャッシュカード
印鑑

また、複数の会社を離職した後に手続きを行なう場合は、これまで受け取ったすべての離職票が必要になります。(離職票の情報をもとに受給期間や受給金額が決まるため)

これまでの離職票は捨てずにとっておきましょう。
もし紛失してしまった場合は、前の会社に再発行を依頼しましょう。
(再発行に応じてくれない場合は、ハローワークから会社に再発行依頼ができます。)

求職申込みと受給資格の決定

必要書類を持って、ハローワークに行きます。
ハローワークに行ったら、まずは「求職申込み」をしましょう。

失業保険の手続きは、離職票を提出し、求職申込み(仕事探しの申込み)をしたときからスタートします。

ハローワークでは、提出された書類をもとに受給資格の確認や決定をします。
この手続きの開始日を「受給資格決定日」といいます。

受給資格の決定後、雇用保険説明会の日程や最初の失業認定日が決まります。
また、この日に「雇用保険受給資格者のしおり」や「失業認定申告書」が渡されます。
(説明会の日に失業認定申告書が渡され、失業認定日が決まるところもあるようです。)

雇用保険受給資格者のしおりと失業認定申告書を持って雇用保険説明会に参加します。

なお、手続きには時間がかかりますので、当日は時間に余裕をもって行くようにしましょう。

時間の目安

待ち時間(30分〜1時間)
求職申込み(30分)
受給資格の確認決定(30分〜1時間)

雇用保険説明会

「雇用保険受給資格者のしおり」に記載された指定の日時に開催される「雇用保険説明会」に参加します。

持ち物

雇用保険受給資格者のしおり
失業認定申告書
筆記用具

説明会では、雇用保険の受給手続きの進め方や就職活動についての説明があります。

雇用保険説明会用の予習動画もあります。

説明会や動画を見て、制度の内容を確認します。
また、この日に「雇用保険受給資格者証」が渡されます。
(説明会の日に失業認定申告書が渡されるところもあるようです。)

失業認定日には、雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を持ってハローワークに行きます。

時間の目安

説明会(30分程度)
(コロナ前は2時間程度)

待機期間(7日間)

受給資格決定日から、7日間は失業保険の受給ができません。
この期間を「待期期間」といいます。

待機期間満了の翌日からが失業保険の支給対象となります。

給付制限(2か月or3か月)

離職理由によっては、待機満了の翌日からさらに2か月(ないし3か月)失業保険の受給ができません。
これを「給付制限」といいます。

以下にあてはまる場合は、給付制限があります。

・自己都合で退職した場合(2か月)
・自己の責任で懲戒解雇された場合(3か月)

令和2年10月1日以降に自己都合で退職した場合は、5年間のうち2回までは給付制限が2か月。
令和2年9月30日以前に自己都合で退職した場合、令和2年10月1日以降の自己都合退職が5年間で3回目の場合、懲戒解雇された場合は給付制限が3か月。

給付制限期間が経過した翌日から失業保険の支給対象となります。

失業保険を受給できるのは、給付制限期間が経過した後の失業認定日での認定後ですが、給付制限期間中に訪れる最初の認定日に失業の認定を受けないと、待期が経過したことになりません。
給付制限がある場合も、最初の認定日には必ずハローワークに行って失業の認定を受けましょう。

失業認定

失業保険を受給するためには、原則として4週間(28日)に1回の指定された失業認定日にハローワークに行き、失業の認定を受ける必要があります。

失業認定日には、雇用保険受給資格者証と失業認申告書を提出いたします。

持ち物

雇用保険受給資格者証
失業認定申告書
写真を省略した場合はマイナンバーカード

この失業認定申告書をもとにハローワーク側が「失業の状態」にあるかを確認し、失業の認定をします。

失業を認定されるためには、失業認定申告書に求職活動の状況等を記入する必要があります。
失業認定申告書や求職活動の実績は、不正のないように正しく記入しましょう。

失業認定申告書の書き方や求職活動実績の作り方は、以下で解説しております。

失業認定申告書書き方
求職活動実績作り方

失業保険(基本手当)の受給

失業が認定されると、失業の認定を受けた日数分の失業保険が指定した金融機関の預金口座に振り込まれます。
振り込みまでの期間は、1週間程度かかります。

振り込み後は、雇用保険受給資格者証に記載された金額と間違いがないか確認しましょう。
(振り込み名義は「コウセイロウドウショウショクギョウアンテイキョク」です。)

4週間ごとに失業認定を受ける

以降、4週間(28日)ごとに、所定の給付日数を限度として、「失業認定」と「受給」を繰り返します。
再就職ができなかった場合は、期間満了まで失業保険を受給できます。

また、所定給付日数は、離職理由や年齢、被保険者であった期間等によって異なります。

受給の期間や金額などの条件については、以下で解説しております。

失業保険もらう条件

なお、失業保険を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。
これを過ぎると、所定給付日数の範囲内であっても失業保険がもらえませんので、離職後は早めにハローワークで手続きをしましょう。

ちなみに、失業認定日は最初の認定日決定の際に、次回以降の認定日の週型と曜日が決定されます。
雇用保険受給資格者証の認定日の欄に、認定日の週型と曜日が表示されていますので、渡されたときに確認してみてください。

週型カレンダーでも確認が可能です↓

週型カレンダー2023
参考:厚生労働省「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」

就職

受給満了までに就職が決まった場合は、就職後の給付金を受け取れる可能性があります。

就職が決まった場合は、ハローワークに連絡をし、必要書類を持って就職日の前日にハローワークに行きます。

持ち物

雇用保険受給資格者証
失業認定申告書
採用証明書(雇用保険受給資格者のしおりに付属)

就職の届け出と失業認定を行います。
失業保険はその日まで支給されます。
(就職日よりも前に認定日が設定されている場合は、予定通り認定日に失業認定を受けてください。)

就職後の給付金には、「就業促進手当」として、「再就職手当」、「就業促進定着手当」、「就業手当」などがあります。

就職が決まったときにもらえる「再就職手当」については、以下で解説しております。

再就職手当

失業保険や就職後の給付金を受給が終わると、一連の制度の利用は終了となります。

まとめ

今回は、失業保険の受給手続きの流れについて解説いたしました。

紹介した記事の内容

失業保険とは
失業保険のもらい方

失業保険のもらい方の武器を手に入れた!

次回は、「失業保険をもらう条件」の武器を手に入れましょう。

失業保険もらう条件

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